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この記事では、アメリカでの起業にあたり、必要となるサポートを提供している会社情報をまとめました。各サービスをレビューし、英語圏の人間でなくてもアメリカで会社を設立できるようサポートを行い、多言語サイトを構築したり、国内外の顧客にリーチを支援するサービスなどをご紹介します。
【クイックステップ】お急ぎですか?アメリカで会社を設立する手順
- リサーチとビジネスプランの作成。事業計画書の作成は、従業員や投資家を集めるにあたり、必要不可欠な初期ステップとなります。
- 会社名を決めて、LLCに登録します。有限責任会社(LLC)は、アメリカで開業する最も簡単なビジネス形態です。LLCは、他の事業体にはない税務上、法律上のメリットがあります。会社名や登録代理人を決めたら、定款の書類を提出しましょう。この記事では、Tailor Brandsなど、このステップをサポートする会社を3社ご紹介します。
- 税金IDや国の許可やライセンスを申請します。米国での納税や起業に社会保障番号は必要ありませんが、雇用者番号(EIN)が必要です。また、州や地方自治体によっては、起業するにあたって特定の許可やライセンスが要求されることがあります。
- 法人銀行口座を開設します。法人と個人アカウントを分けて、米国の銀行口座を解説しましょう。あなたがアメリカの非居住者である場合、アメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)の記録管理規則を遵守するため、ビジネスには法人銀行口座を利用しましょう。
- 資材、消耗品など必要なものを調達します。事業運営に必要な人材、販売在庫、業務に必要な設備など、事業に必要なものを揃えましょう。
- アメリカで事業を立ち上げたら、マーケティングを行います。サイトやオンラインマーケティングを駆使して、ターゲット顧客を獲得し、事業を成功させましょう!
1. アメリカでのビジネスプランを作成
アメリカでの事業展開で成功できるか?
ビジネスを成功させるには、事業とターゲット顧客の両方のニーズを満たしているかにかかっています。これらのニーズを満たすことができればできるほど、ビジネスは成功しやすくなります。あなたの事業が、あなた(事業)自身のニーズだけでなく、顧客のニーズにもどれだけ応えられるかを見極めるため、以下の点を検討しましょう。- 事業のニーズはあるのか?製品やサービスにニーズはあるか?サービスを提供することが可能で、ニーズのある顧客は十分にいるか?サービスを提供できる専門知識・ライセンスはあるか?競合他社は多いか?競合他社とは違うものを提供できるか?などのポイントに注目しましょう。
- 事業は実現可能か?利益を上げられるか?長期的に事業の需要に対応できる能力があるか?なお、LLC形態は、事業が成功しなかったり、顧客から訴えられたりした場合でも、法的・金銭的責任からあなたを守ることができます。
- 法的要件は?ライセンス、許可、その他の認可は必要か?アメリカ連邦政府の要件、地方や州の規制に準拠できるか?Tailor BrandsのようなLLC形態を支援するサービスは、これらを確認し、法令遵守をサポートしています。
アメリカ企業のビジネスプランにはどのような項目が必要か?
まずは、基本的なことをカバーしましょう。あなたの事業は具体的に何を提供するのか?提供する商品やサービスを簡単に説明しましょう。事業について何も知らない人に説明するような感覚で書いてみてください。あなたの事業が何なのかをしっかり理解してもらえるようにしましょう。 次に、あなたの顧客と競合他社についてフォーカスしてみましょう。あなたの顧客は誰なのか?また、同じような事業をしている他のビジネスについても調べましょう。なぜ同業者ではなく、あなたの事業を選ぶべきなのでしょうか?あなたのビジネスの特徴を、誰にでもわかるように説明しましょう。 次に、あなたの事業の運営体制を考えましょう。あなただけで運営するのか、それともパートナーや従業員が必要なのか?外注しなければならないタスクはあるか?これらをわかりやすい言葉で説明しましょう。そして、どのように顧客を集め、収益を上げるつもりなのかを伝えてください。事業を始めるのに資金が必要な場合は、いくら借りる必要があるのか、何に使うのか、どのように返済するのかを明確にします。こう考えるとビジネスプランの作成は思ったよりは難しくなさそうですね。2. 会社名を決めて、アメリカに会社を登録する
各州のLLCには、その州にはない、他社とは異なるオリジナルの名前が必要です。なお、会社名はあなたの事業をアピールできる、かつ覚えやすいものを選びましょう。会社の名前決めは思っている以上に重要なステップなのです。 LLCは、アメリカで会社を開設するのに最も簡単で安全な形態の一つです。LLCの有限責任という側面は、あなたの個人資産を、ビジネスで発生する可能性のある法的・財政的問題から保護できます。また、税制上の優遇措置やプライバシーの保護も適用されます。あなたがまだ米国市民でない場合、LLCの開設ができるビザを取得する必要があります。 この記事では、アメリカでの会社登録や開設に必要な法的書類である会社の定款作成と提出をはじめとする、LLCの設立支援を提供する3社をご紹介します。なお、これらの会社は、LLC の登録代理人(Registered Agent)、つまり、法律上及び政府からの連絡先としての役割を果たすことができます。あなた自身でこれらの手続きを行うこともできますが、いずれにせよ、LLC は登録代理人を宣言することが義務付けられています。【注意事項】LLC設立支援として「無料」プランが提供されているサービスがありますが、各州には、新規ビジネスを登録するのに手数料などがかかり、そのような費用は無料サービス対象外となります。LLC設立サービスによっては、これらの州にかかる料金以外のサービス料金が請求されないといった意味での無料プランというわけです。.
Tailor Brandsは、サインアップが簡単で、価格もお手頃ですので、アメリカでビジネスを始めようとしている方に理想的なサービスです。Tailor Brandsのロゴとブランドアイデンティティジェネレーター(自動生成機能)は、人工知能(AI)を使用しており、デザインスキルがなくてもプロが作ったようなユニークなブランドイメージに合ったデザインを作成することができます。 また、Tailor Brandsは格安のサブスクリプションプランも提供しており、予算が限られている場合に特に重宝します。費用対効果の高いブランディングソリューションなので、マーケティングなど事業のその他の重要なリソースに余った資金を割り当てることができます。
特徴
- 包括的なブランディングツールがあり、名刺、ウェブサイト、SNS投稿などのデザインオプションが豊富です。
- 英語だけでなくスペイン語でもカスタマーサポートを提供しています。
- Tailor Brandsのウェブサイトビルダーでは英語以外にも、アラビア語、カタロニア語、中国語、デンマーク語、フィンランド語、フランス語、ドイツ語、ギリシャ語、ヘブライ語、アイスランド語、インドネシア語、イタリア語、韓国語、ラトビア語、リトアニア語、ノルウェー語、ポーランド語、ポルトガル語、ルーマニア語、ロシア語、スペイン語、スウェーデン語、トルコ語、ベトナム語など、多くの言語でサイトを作成できます。
事業立ち上げが初めての場合、LLC設立の法的要件を一人でクリアするのは大変なことです。Swyft Filingsは、わかりやすく直感的なインターフェースを提供しており、LLCの立ち上げプロセスをシンプル化しています。ステップバイステップのガイドがあり、初心者でも簡単かつ確実にLLCの登録に必要な書類を作成できるはずです。 Swyft Filingsは、一流のカスタマーサポートを提供していますから困ったときも安心です。問い合わせの他、手続きのトラブルを特定したり、さらにはLLCの立ち上げプロセスの個別サポートも受けることができます。Swyft Filingsは、登録費用を最小限に抑えられる無料(州でかかる費用は別途発生)プランを提供しているLLC設立サービスですので、費用を節約できます。
特徴
- 会社名チェック(無料)機能があり、選択した会社名が使用可能であるか確認できます。
- 迅速に申請ができますので、プロセスをスピードアップし、よりスムーズにアメリカ法人を設立できます。
アメリカで事業を立ち上げるにあたって、LLC登録サポート以上のサービスが必要な場合、LegalZoomがお勧めです。LegalZoomでは、LLC登録サービスパッケージをカスタマイズして、EINや登録代理人など、必要な手続きをサポートしてもらえます。 LegalZoomの各有料LLC登録プランには、米国での新規事業者に役立つサービスが含まれています。プロのコンサルタントと30分間相談が可能で、税金やビジネス保険についてアドバイスを受けることができます。トップレベルのプランでは、少なくとも最初の30日間、経験豊富なビジネス弁護士から無制限の実地指導を受けることもできます。
特徴
- 「デジタルウェルカムパケット」には、LLCを正式登録した後に行うべきステップのチェックリストが含まれています。
- Wixウェブサイトビルダーを無料で利用できるので、カスタムサイトを簡単に作成することができます。
3. 税金ID、ライセンス、許可の取得
アメリカ国民でなくても、州税や連邦税の納税に使用する税金ID番号を取得することが可能です。なお、雇用者番号(EIN)はIRSから無料で取得できます。この番号は、社会保障番号と同様に、あなた固有のものとなります。LLC設立サービスにこの事務手続きを代行してもらうことも可能です。 開設する会社の種類によっては、運営するのに州や地域のライセンスや許可証が必要な場合もあります。どのような許認可が必要になるかは、各州および地方当局に問い合わせするか、Tailor BrandsのLLC立ち上げサービスの有料オプションである、ビジネスライセンスサービスを利用しましょう。4. アメリカ事業用の口座などを作成
税務上、個人所得と事業所得を分けて、新規事業の収支を処理するための米国銀行口座を開設することをお勧めします。法人用の銀行口座があれば、「ビジネスアカウント」割引を利用すること等もできます。 新規事業のための資金調達が必要な場合、法人銀行口座が必須です。EINを取得すると、Tailor BrandsはサードパーティパートナーのMercuryを通じて無料のオンラインバンキング口座を開設できます。5. 資材、リソース、外注サービスの手配
事業によっては、販売商品の在庫手配、オフィススペースや店舗が必要かもしれません。仕事をするための設備、ソフトウェア、コンピュータ、ツールなど、必要な資材を調達し、ビジネスを軌道に乗せましょう。もうひとつ考慮すべきことは、家族や従業員などに関する手配(ビザなど)です。また、財務計画、手続き、税金をサポートする会計サービスが必要か?保険代理店、技術サポート、自動車サービスはどうか?など検討しましょう。資材と同様、顧客をスムーズに獲得するために、必要な外注サービスを手配し、準備を整えておきましょう。
6. 新規事業の立ち上げとマーケティング
このステップに到達する頃には、あなたはアメリカの正式な事業者の一員です!あとは顧客やクライアントを獲得する準備をしましょう。今日のビジネス業界は、公式サイトや少なくとも1つのソーシャルメディアアカウントなど、ネット上でのビジネスプレゼンスが必要不可欠です。ウェブサイトの構築に関しては、ドメイン名取得とウェブサイトビルダーの2点を考慮しましょう。ドメイン名は、顧客の混乱を避けるため、できるだけあなたの会社名か会社名に近いものを選ぶべきです。ウェブサイトビルダーは、できるだけ使いやすく、手頃な価格のものを選びましょう。 上記では、法人登録を支援するLLC立ち上げサービスを3社ご紹介しましたが、以下は、サイト構築に時間と手間を省ける人気ウェブサイトビルダー3社です。
Wixは多機能で使いやすいウェブサイトビルダーで、プロが作ったような本格的なウェブサイトを簡単に作成できます。Wixの主な特徴は、操作が簡単なドラッグ&ドロップ式のエディターで、日本語を始めとする15以上の言語に対応しており、900以上のテンプレートが用意されているため、コーディングのスキルは一切不要で、自分好みにサイトをカスタマイズすることができます。Wixは、専用アプリやサードパーティアプリも豊富に取り揃えていますから、事業にピッタリのサイトを確実に構築できるはずです。 Wixには無料プランがありますので、リスクなくWixのサービスを試せます。Wixの有料プランはお手頃な価格設定で、予算に合わせて無理なくサイト構築ができます。
Shopify: アメリカ事業向けEコマース専用ビルダー
Shopifyは多目的なEコマース専用プラットフォームで、オンラインストアを簡単に作成、管理できます。Shopifyは、ドラッグ&ドロップ式のウェブサイトビルダーで日本語表示も可能で、テンプレートが大量にあり、カスタマイズ可能ですので、ブランドイメージに合わせたウェブサイトを簡単にデザインすることができます。 さらに、Shopifyは安全な決済処理、在庫管理、注文追跡など、豊富なEコマースツールを提供しており、オンラインストアを運営するためのワンストップソリューションとなっています。また、Shopifyはサービスベースのビジネスにも最適です。Shopifyの予約管理アプリを利用してスケジュールを管理したり、支払い処理を利用して料金を受け取ることができるからです。Squarespace: クリエイティビティ、Eコマース、コンテンツを融合できる
ShopifyのようにEコマースに最適なウェブサイトビルダーもあれば、WordPressのように、ギャラリー、ポートフォリオ、ブログなど、コンテンツデザインに適したものもあります。しかし、Squarespaceなら、その両方を実現できます。ブロガー、起業家、アーティストなど、目的に関わらず、Squarespaceならブランド性に優れ、顧客を魅了するオンラインプレゼンスを構築できます。Squarespaceは、検索エンジンでのWebサイトの可視性を高める強力な検索エンジン最適化(SEO)ツールや、サイトのパフォーマンスを追跡する統合分析機能、安定したホスティングとセキュリティ機能も提供し、Webサイトの高速性と安全性を確保します。Squarespaceなら、サイトの技術的な面を簡単にカバーできますので、事業により集中できるでしょう。
ウェブサイトビルダー付きのLLC設立サービスもあります
ウェブサイトの構築は、アメリカに関わらず国内でも会社を開設するにあたって最も重要な側面の1つですが、まずは法的な手続きをクリアしなければなりません。そのことを念頭に置いて、LLC設立サービスが提供するウェブサイト構築オプションを利用することを検討しても良いでしょう。そうすれば、登録手続きをしながら、ウェブサイト構築のサポートも受けられます。アメリカでの会社設立は思っているより簡単です
アメリカでの起業は、想像するほど難しいわけではありません。手続きは意外とシンプルで複雑ではなく、Tailor Brands、Swyft Filings、LegalZoomのような設立サービスを利用すれば、だいぶ手間や時間を省けます。 アメリカ法人を設立する際に最も重要なのは、法的書類を漏れなく提出することです。会社名登録、登録代理人の登録、定款を提出する際などは必要な書類をすべてきちんと準備しましょう。それができたら、EINを取得し、法人銀行口座を開設します。 会社名が決まったらドメイン名を登録し、会社の公式サイトを立ち上げます。その後は、資材や人材などを手配しましょう。これが終われば、アメリカでの会社設立の準備は完了です。 以下の表は、アメリカでのLLC設立にオススメのサービスを比較しています。LLC設立サービス3社の最も重要なポイントとなる特徴をまとめていますので是非ご参考ください。特徴 | 無料会社名検索 | ウェブサイトビルダー付き | 最低価格 | ||
Tailor Brands | ブランド構築ツールとサービス | ✔ | ✔(自社ツール) | $199.00 | |
Swyft Filings | 初心者でも使いやすい操作とインターフェース | ✔ | ✔( Squarespace) | $199.00 | |
LegalZoom | プランをカスタマイズ可能 | ✔ | ✔(Wix) | $249.00 |